伊織はBedstoneでの6th Form(日本の高校にあたる16〜18才の間)になった夏休み、仲の良い友達3人を連れて日本に帰国することになりました。ハリー君とロブ君、イワン君。私もそれぞれのご両親と、メールで連絡を取り、準備をしました。なんといっても、伊織は現地のハリー君やロブ君のお家にはよく泊めてもらったり、旅行に連れて行ってもらったりしていたので、その恩返しを込めて、是非この機会に日本の文化に触れてもらいたいと、私は張り切ってその10日間のスケジュールを考えました。今思うとかなりタイトなスケジュールで、彼らはもう少しのんびりしたかったかもしれないな~と思いますが、この10日間にいろんな思いを詰め込んだ結果でした。まず、私はこの日のために一生懸命英会話の勉強をしていたので、彼らが家に来たら、それはもう、彼らとペラペラ英語で楽しく会話を弾ませようと夢見ていました。そして、有意義な観光地案内。成田に到着した4人を主人の運転する車で迎えに行くと、東京の銀座をめぐって静岡の私たちの自宅へ。食文化へのこだわりでは、静岡のカウンターのお寿司を味わってもらいました。そして2泊3日で新幹線の京都旅行へ。金閣寺や二条城を見て回りました。再び静岡に戻ると、当時、伊織の2歳下の妹の静花が在学していた東海大学付属高校への学校訪問。日本とイギリスの学生同士の異文化交流をと、校長先生にお願いすると、快く受け入れてくださいました。彼らがイギリスに帰国する最終日には、温泉に連れていき、浴衣を着てみんなで写真を撮りました。私はよくやりました。伊織が連れてきた彼らが、初めて訪れる日本の文化に触れることが出来るようにと、充分頑張ったのでした。でも、この10日間の出来事をきっかけに、私はこの時の私の中の密かな目的、彼らとペラペラ英語で話す、という夢ははかなく消える事となりました。なぜなら、伊織を含む彼ら4人が話す英語を、私は全く理解できず、話に入っていけないどころか、話している内容を聞き取ることすら出来なかったからです。この日のために英会話、やって来たのに・・・。英会話スクールに通い、駅前留学もして、聞き流すだけのアレも経験していました。その成果が表れる10日間のはずだったのに、無残な結果でした。このことのショックで、私はもうほとんど英会話を諦めたのでした。 ~~~~~私の英語の勉強、のお話はまた次回。