ネイティブが会話で使う「like」〜動詞のコアイメージ~

今回は「like」についてお話ししますね。

「likeって『~が好き』でしょ?」って、思う方も多いと思います。

それももちろん正しいんです。

でも実は、それだけじゃないんです。
「like」にはもっと広い意味があって、
それを知ると、英語の会話で「like」がどうしてこんなに使われるのかがわかるようになります。

たとえば、こんな例文を見てみましょう。

I like the way you think.
➡「あなたの考え方が好きです」
Would you like a cup of coffee?
➡「コーヒーを一杯いかがですか?」
これらは学校でよく教わる「好き」という意味の使い方ですね。

でも、「like」がここまで会話で頻繁に登場するのには、
もっと深い理由があるんです。
それは、「like」の持つコアなイメージに秘密があります。

「like」のコアイメージを見てみましょう

「like」のコアイメージは、
相手にイメージを伝える、という感覚なんです。

日本語にすると「~みたい」「~っぽい」といったニュアンスに近いですね。
いくつか例文を挙げてみますね。

This drink tastes like chocolate.
➡「この飲み物はチョコレートみたいな味がする」
Don’t talk like that.
➡「そんな風に話さないで」
My sister is like my best friend.
➡「妹は親友みたいだ」
It’s like you know everything about me.
➡「なんか、私のこと何でも知ってるみたい」
このように、「like」は「~のようだ」という感覚で使われていますね。
映画の中の「like」

少し古い映画なんですけれど、
フォレストガンプの中で
主人公のフォレストが母から聞いた名言として語るセリフがあるんですが、

“Life is like a box of chocolates.
You never know what you’re gonna get.”
「人生はチョコレートの箱みたいなものだ。何が入っているかは開けてみないとわからない。」

これが、likeをよく使うネイティブの実際の感覚に近いです。

フレンズの中でもlikeがこんな風に使われています。

Rachel:
So, what do you think George is like?
➡「ジョージってどんな人だと思う?」
Monica:
I think he’s shy.
➡「彼はシャイだと思うよ」

この場合、
「What do you think about George?」でも聞けるんですが、
「What do you think George is like?」にすることで、
質問をちょっと柔らかくする効果があるんです。

Monica:
Thank you. So, what does this Bob guy look like? Is he tall? Short?
「ありがとう。で、ボブってどんな見た目なの?背が高い?低い?」

ここでは「look like~」という形になっています。
「~のように見える」という意味ですね。

You look like Tom Cruise.
➡「君、トム・クルーズみたい」
便利な「It’s like~」の表現
また、会話でよく使うのが「It’s like + 名詞」や
「It’s like + 主語 + 動詞」のパターンです。

たとえば

Joey:
But my mom always makes them. It’s like a tradition.
➡でも、うちのお母さんはいつもそれを作るんだよ。伝統みたいなものだね
It’s like my dream.
➡これはもう俺の夢みたいなもんだよ
Chandler: It’s like we’re different.
➡なんか、僕ら違うっぽいんだよね

これはチャンドラーがジャニスと別れる時のセリフなんですけれども、
これも
We are differentと言いきっってしまうと、断言してしまい、
別れの言葉としては強すぎるけれども
先に、It‘s like で始めることで、かなり柔らかい言い方になりますね。

このように、「like」は動詞だけでなく
前置詞や接続詞のようにも使われる便利な単語です。

そして、どんな品詞で使われても、
コアのイメージは「~のようだ」「~っぽい」という感覚に基づいています。
このイメージを押さえておくと
英語の会話で「like」をもっと自然に使えるようになります。
是非、覚えて会話の中でも使ってみてくださいね!

【 練習 】

下の日本語を英語で言ってください。
likeを使って「~のようだ」「~っぽい」を表現してください。

1. この部屋、ホテルっぽいね。

2. 君、映画スターみたいに見えるよ。

3. このスープ、家で作ったみたいな味がする。

4. その音、救急車っぽいね。

5. 彼、昨日とは違う人のようだね。

6. まるで夏が戻ってきたようだね。

7. 彼女、まるで何もなかったみたいに振る舞ってるね。

8. あの家、童話に出てくるお家っぽいわね。

9. まるで彼がリーダーみたいにみんなが従ってるね。

10. このコート、毛布みたいに暖かい!

【 解答例 】

1. この部屋、ホテルっぽいね。
➡This room feels like a hotel.

2. 君、映画スターみたいに見えるよ。
➡look like a movie star.

3. このスープ、家で作ったみたいな味がする。
➡This soup tastes like it’s homemade.

4. その音、救急車っぽいね。
➡That sound is like an ambulance.

5. 彼、昨日とは違う人のようだね。
➡He seems like a different person from yesterday.

6. まるで夏が戻ってきたようだね。
➡It’s like summer has come back.

7. 彼女、まるで何もなかったみたいに振る舞ってるね。
➡She’s acting like nothing happened.

8. あの家、童話に出てくるお家っぽいわね。
➡That house looks like something from a fairy tale.

9. まるで彼がリーダーみたいにみんなが従ってるね。
➡It’s like he’s the leader or something.

10. このコート、毛布みたいに暖かい!
➡This coat feels like a blanket.

~ 比喩で言う、likeで会話を柔らかく💕💕~

by ドリルイングリッシュ